ティーチャーズ ハイランドクリーム
創業者のウィリアム・ティーチャーズは正義感ある人物でタバコと大酒のみが嫌いで紳士な気持ちで飲んでテイスティングしてみた。
水割り・・・枯草と雑草を抜いた後の土、根っこの香りで芝生の裏の香り。水割りでも十分にピート、スモークが立ち上がる。少し金属感がありアルコール臭もある。芝生にピートの余韻が最初からフィニッシュまで長く続く。ピートで芳ばしくなると思ったら口当たりは爽やかでピートも表面的な印象を残したままで奥にはしつこさがない。モルト比率45%の伝統は今も続いており、このクラスとしてはかなりしっかりとしている。
ストレート・・・白い煙とシェリーの香り。濃厚なシェリー香はグレンドロナックのオロロソを連想させてくれる。奥にハニーシロップの甘い香りがあり、ストレートでは水割りよりピートの香りを堪能できると思いきや、水割りよりなぜかピートの主張よりシェリー、ハニーの主張が勝る。
口に入れると粗さとピリッとしたスパイシーなピートは中盤には消え、フィニッシュまではちみつのとろみのある甘さが残る。シェリーの余韻はフィニッシュから勢いを増して開いてくる。このクラスとしては非常にスコッチウイスキーの良さを表現してくれる。スコッチの入門としてお勧めでき、飲み方で感じ方がはっきりと違うのも面白い。