ハイランドパーク 12年~30年 飲み比べ
2ヶ月ぶりのBAR飲みの一発目もモルトはハイランドパークの12年、15年、18年、25年、30年の飲み比べ。超熟になるとかなり高価な銘柄で、15年に加えて20年以上のハイランドパークを飲むのは初めて。
12年
何度か飲んだことがあるが、今回は比較の基準、一番若いモルトとして意識して飲む。サクランボとコルクの香り。現行の12年と比べ物にならないリッチ感がある。奥にあるはちみつに加わった苦み、飲んだときのコク、これが現行との決定的な違い。まろやかなピートのしびれはスッと引く。フィニッシュが菜の花のよう。
15年
バーボン樽の香りが明るく広がる。エグミがイエローに立ち上がってくるのもスコッチの良さなのか。口あたり、鼻からの抜けもバーボンのようなオーキーさがある。しかし、タンニンを感じながらもキュッと口の中が締まる感じはなくスムースである。
18年
少しだけ飴を焦がしたようなコクのあるモルトの香り。強く主張されたシェリー香。繊細さはなく、パワフルに18年の熟成を嗅ぐ取れる。余韻の鼻から抜けるコクのダークなカスクがたまらない。さらにあとにはパフューミーで爽やかになってくる。
25年
藁と潮、染みるカスク、一線を越えた神がかった香り。明らかに違う繊細な焦げモルト。神秘的な香りのあとにシェリーが繊細に、軽やかに香る。何度グラスに鼻を近付けても脳に染み、マックスの香りをずっとキープしている。モルトと甘いピートが本物の香水のように舌から喉、鼻と同時に脳まで抜ける。
30年
25年の一線を越えた繊細なカスクと潮の香りに加えてカラメルが増した。超熟したタンニンさえも有機溶剤に溶けたように脳まで香る。離れて嗅いでもカラメルを感じる。探れば探るほどシェリーが顔を出す。濃厚に塩気とカラメルが口の中に残ったまま永遠に鼻からモルト香、カスクが吹き続けそう。